世界の脅威は今、目の前の現実に。
戦争、テロ、暴動から日常的な犯罪被害まで、
海外危機管理のプロが長年の実践をもとに惜しみなく語る
今、企業がとるべき行動のすべて
イスラエルとパレスチナの問題、ロシアのウクライナ侵攻、台湾有事、パンデミック……
今、海外駐在員や出張者など、海外派遣者に対する安全対策が厳しく問われている。
進出する地域によって異なるリスクを本社で一元的に管理することは課題が多い上、
担当者の時間的制約も大きな問題だ。
本書は、軍事のプロではなく、自身も企業の危機管理担当者であった著者だから語れる
企業のリアルな現状を踏まえた提案がまとめられている。
現在の危機管理は、より一層、現場と会社全体の連携が求められており、
それが大切な社員の命を守ることにつながっている。
そのため、危機管理担当者だけでなく、経営のトップ層にも本書の内容を理解し、
実践してほしいと願っている。
【目次】
第1章 海外に送り出す社員の命、会社はしっかりと向き合っていますか?
第2章 海外危機管理担当者の課題
第3章 緊急事態のシミュレーション、会社の判断は?
第4章 海外派遣者自身が取るべき安全対策
第5章 治安上注意が必要な国の例
第6章 最近マスコミをにぎわしている重大事案
有坂 鍊成
安全サポート株式会社 代表取締役
1977年、住友海上火災保険株式会社(現三井住友海上)に入社。ドイツ・ミュンヘンでの研修を経て、本社国際部(海外駐在員の人事制度改訂や危機管理を担当)。その後、デュッセルドルフ駐在員を経てミュンヘン事務所長に就任。1999年に外務省に出向。危機管理対策のノウハウを活かし「海安協ホームページ」(現在の外務省海外安全ホームページ)を立ち上げたほか、『誘拐対策マニュアル』の編集を担当。2005年に安全サポート株式会社設立、代表取締役に就任。これまで、海外危機管理体制構築コンサルティング、海外危機管理マニュアル作成、国外退避計画作成、重大事案発生時の対応、危機管理体制構築セミナー、外務省共催の海外進出企業向け安全対策セミナー、JICA(国際協力機構)業務の中東アフリカ等における安全対策セミナーの講師など、2000社を超える企業への海外危機管理アドバイスを行った経験を有する。