安い医療費で高い健康水準を維持してきた日本。しかし今、少子高齢化で財源は逼迫し、医師は過重労働で疲弊し、問題は山積している。その一方で、医療にもグローバル化の波が押し寄せている。状況に対応した医療制度をつくり直すにはどうすればよいのか。多くの先進国・途上国の医療の現場を見てきた著者が具体的に提言する。
序章 曲がり角にある日本の医療
第1章 医療が提供されている仕組み
第2章 医療財政を考える
第3章 医療の質と安全の担保
第4章 医療政策の意思決定
第5章 日本が進むべき道
(本書は2023/06/28に岩波書店より刊行された書籍を電子化したものです)
森臨太郎
1970年神戸市生まれ。岡山大学医学部卒業。日本で小児科医として診療に従事したのち、オーストラリアでの新生児診療や途上国での医療協力に携わる。ロンドン大学熱帯医学・公衆衛生学大学院疫学修士課程修了後、英国で当時のブレア政権の保健医療改革の一環として、母子医療の政策策定に携わる。大阪府立母子保健総合医療センター、世界保健機関、東京大学などを経て、現在は国立成育医療研究センター成育政策科学研究部長として、日本やグローバルレベルでの母子医療のシステム作りに携わっている。日英両国の小児科専門医、医学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)