俵万智さん推薦!
今こそ読みたい与謝野晶子の「美しく力強い言葉の数々」を1ページに1項目ずつ読みやすくまとめました
近代歌壇を代表する歌人で『みだれ髪』や『君死にたまふことなかれ』などで知られる与謝野晶子は、文学の世界のみならず、社会評論の世界でも活躍しました。晶子が書いた15冊の評論集の中から、選りすぐりの言葉たちと、晶子の歌や詩を織り交ぜながら「学ぶこと」「働くこと」「人生」「愛」「自由」などのテーマごとに読みやすく、わかりやすくまとめました。
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編訳者による「与謝野晶子 ブックガイド」および「与謝野晶子 おすすめ短歌10首(解説付き)」
ぜひダウンロードして、お役立てください。
<本文より抜粋>
「聡明な船乗りは、急流を渡るときには、上流へ斜めに舳先を向けて漕ぎ、ちょうど目的とする地点に着くように計らいます。しかし、聡明な船乗りがいつでも迂回するかといえば、そうではありません。波風の激しくない、潮流のおだやかな海を横断するときは、目的地に向けて一直線に舵を取ります。」
「人は誰かといることで鍛えられて健やかになり、孤独によって深められ、純粋になりま
す。愛しあった夫婦でも常に向かいあっていれば、窮屈を感じる日だってあります。仲の
よい親子のあいだでも同じことです。仮に半日でも、妻が夫から離れ、子が親から離れて、
孤独のなかに自由に思索し行動したいと願うのは、自然であり、合理的な欲求です。」
Ⅰ 幅広い読書で自らを育てる
Ⅱ 人生の海へ漕ぎだすために
Ⅳ 男女という性差を超えて
Ⅴ 愛は常に訓練されるべきもの
Ⅵ 子どもを育てる喜びを分かちあう
Ⅶ さまざまな自由を求めて
Ⅷ 考える人として若々しく
Ⅸ 国家は個人のために
Ⅹ 芸術にふれる人生を
与謝野晶子
日本の歌人、作家、評論家。大阪・堺市に生まれる。1900年に与謝野鉄幹の主宰する。新詩社に入り、その機関誌「明星」に短歌を発表するようになる。1901年に出版された第一歌集『みだれ髪』は、恋愛を謳歌する大胆で浪漫的な作風で、大きな反響を呼ぶ。出版された歌集は共著を含め24冊、社会評論や随筆をまとめた本は15冊に上る。童話は100編、詩や童謡は600編を超え、小説や歌論集も著した。『源氏物語』『栄華物語』をはじめとする古典の現代語訳にも多く取り組む。西村伊作らと共に創設した。文化学院では教鞭をとり、国語教科書の編纂に携わった。
松村由利子
1960年福岡県生まれ。歌人。朝日新聞、毎日新聞で記者として20年余働いた後、2006年からフリーランスに。著書に『与謝野晶子』(中央公論新社)、『31文字のなかの科学』(NTT出版)、『短歌を詠む科学者たち』(春秋社)、『ジャーナリスト与謝野晶子』(短歌研究社)、『科学をうたう』(春秋社)など。歌集に『光のアラベスク』(砂子屋書房)など。