めまい、頭痛、胸痛、腹痛……
気になるその症状、あわてて病院に行かなくても、ここまでわかる!
このところ気になるめまい、頭痛、胸痛、腹痛……
そんなとき、「病院で検査さえ受ければ安心」「検査を受ければ、病気かどうかわかる」と思っていませんか?
実は、8割近くの病気は検査をする前にわかります。
ともすれば、検査結果は「100%正しい」と思われがちですが、実は非常に曖昧なものです。「検査結果が正常なのに病気だった」ということはよく起こりますし、逆もまた然りなのです。
受けなくてもいい検査を、受ける必要はないのです!
本書は、検査は完全なものではなく曖昧なものだということを知っていただき、検査結果に振り回されずうまくつきあう方法を、現役医師が書いたものです。
第1部では、よくあるめまい、胸痛、頭痛、腹痛のそれぞれの症状について、病院に行かなくても「自分診療」ができるポイントを、フローチャートを交えながら解説します。
第2部では、検査の限界、本来の目的を提示することで、検査に対する過剰な信頼を解消し、検査と正しくつきあうためのヒントを提示します。
些細な症状を気に病んで病院に行く前に、ぜひ一度お読みいただくことをおすすめします!
第1部 こんな症状なら検査は必要なし!
??「自分診察」でここまでわかる
医者はどのように考えて判断を下しているのか
そのめまいは、脳梗塞が原因か?
その胸痛は、心筋梗塞が原因か?
その頭痛は、くも膜下出血が原因か?
その腹痛は、危険な病気によるものか?
第2部 検査との正しいつきあい方
第1章 検査のよくある誤解
検査でわかることとは?
誤解1 検査は、誰が受けてもいい
誤解2 検査の結果は100%正しい
医者は検査を使って、どのように病気を推理しているのか?
誤解3 冬に「インフルエンザ検査が陰性だから」といって出勤してもよい
誤解4 精度99%の検査の結果は、つねに99%正しい
第2章 その検査、本当に必要ですか?
??検査を受ける前に、これだけは考えましょう
検査の目的とは?
インフルエンザの可能性が非常に高い人に迅速検査は必要か?
タミフルを希望しない人に迅速検査は必要か?
ノロウイルスの検査は意味がない!?
出生前診断を受ける前に決めておくべきこと
第3章 がん検診、健康診断・人間ドックは受けた方がいいのか?
がん健診は受けた方がいいのか?
健康診断・人間ドックは受けた方がいいのか?
第4章 検査とよりよくつきあうために
日本人は検査が大好き? CT・MRI台数は世界一
CT検査による放射線被曝で、がんは増えないのか?
CT・MRI検査の過鎮静、造影剤アレルギーの副作用は?
過剰な医療・検査に対する反動も
「自宅検査」にも注意が必要!
インターネットでの性感染症検査薬は?
「新しい検査」を受ける前に考えたいこと
藤原崇志
愛媛大学医学部を卒業後、倉敷中央病院にて初期研修医、耳鼻咽喉科後期研修。2012年より愛媛大学医学部博士課程。現在は、大原記念倉敷中央医療機構、臨床研究支援センターフェローとして臨床研究をサポートするとともに、倉敷中央病院で耳鼻咽喉科医師として従事。