なぜ、フィギュアやギャルメイクに惹かれてしまうの?
赤ちゃんは美人ばかり見るってホント!?
「痛いの痛いの飛んでいけ~!」はいちばんの特効薬!?
「殴ったほうも痛い」はウソ!?
この本では、私たちの日常生活にひそんでいる、ふだんはウッカリ見逃してしまうような人の心の小さな不思議を、和田家の日常を描いたマンガとエッセイでひも解いていきます。
自然界に万有引力の法則があるように、ヒトのふるまいや感じ方、考え方も、人間に特有にはたらく法則に従って自然と出現したものかもしれません。
本書でご紹介する心理学の実験は、そうしたヒトにはたらいているかもしれない法則の片鱗を垣間見せてくれます。それらの法則のなかには、期待通りのものもあれば、直観を大きく裏切るものあるでしょう。そして、たいていの場合、私たちは、自身の行動がそうした法則の影響を受けていることにはあまり気づいていません。
こうしたヒトの法則を知ることは、人間という生きものの本質を知ることだけでなく、他のヒトや、自分自身の理解を深めることにもつながってくると考えられます。
もしかしたら、それによって、ふだんの光景がちょっと愉快なものに変わったり、これまで自分が好んで用いていた、人間関係についての戦略を見直すきっかけになったりするかもしれません。
ぜひ本書で、「ココロ学」の自分なりの楽しみかたを開拓してみてください。
(chapter2 より)
人間が、どうしても「カワイイ!」「守ってあげたい!」と思ってしまうものがあります。それは「赤ちゃんぽさ」です。赤ちゃんぽい顔は「ベビー図式(baby-schema)」といって、人間の保護行動を引き出します。それでは、赤ちゃんぽい顔とはどんな顔でしょう?
広いおでこ、下のほうにある大きな目、ふっくらした頬と口、小さい鼻とあごなど…。そう、アニメのキャラクターや人気アイドルが持っていることが多い特徴です。女性誌を開けば、メイクポイントとしてしばしば取り上げられてもいます(デカ目! ぷるぷるのクチビル! ふっくらバラ色の頬!)。
立場の違う人たちがみな「カワイイ!」と感じてしまう根っこは、同じところにあるといえそうです。