「うちの子は、なぜテストの点数がいつも悪いのでしょうか?」
「子どもの出来は、遺伝で決まっているものなのでしょうか?」
講演会などで、こんなことをよく聞かれます。
脳科学的に言って、知能の背景に遺伝子があることは明らかですが、地頭力にかかわるような脳の連合野、とりわけ前頭連合野は他の脳部位に比べてゆっくりと成長します。
これは環境に合わせて、脳を柔軟に変えるためで、そのぶん、遺伝子よりも環境の影響を相対的に強く受けることになります。
つまり、地頭は、育ちや育て方によって、あるいは自分の自発性や、経験の選び方によって、大幅に変わるものであって、生まれつき決まるものではないのです。
本書では、この地頭力を「ワーキングメモリ(作業記憶)」「やる気」に分解し、それぞれの鍛え方、
幼児期・小学生期のおすすめの知育教材、遊び、習慣、親のかかわり方などについてご提案するものです。