それははたして、自由の楽園か? それとも、殺伐たる砂漠の地か?
税負担を逃れて国境を自由に超えるグローバル多国籍企業と〈ハイパーノマド〉と、ノマド化するコモディティ業務とともに、ノマド化を強いられるグローバル版出稼ぎ〈下層ノマド〉の超格差社会到来!
あなたは、その現実に耐えられるか?
日本人もいつかは気づくはずだ。いつか国が国民を支えきれなくなって、ある日突然、自己責任です、好きなように生きてくださいと放り出すときがやってくるかもしれないことに。そのとき、個人と国という関係においても、個人はノマドを強いられる。このような世の中で、どう生きていくのか? そのために、いまからできることは?
この本は、〈ノマド〉について書いた本である。〈ノマド〉といっても、流行りのノマドワーカーとはちょっと違う。世間ではノマド=フリーランスワーカーという言葉が定着しているけれども、もともとの意味をたどっていくと、なにもフリーランスワーカーという意味ではない。
1. 近代国家に代わって、グローバル企業・個人が主役になる新しい中世
2. 中心がなくなり、世界中に離散する組織や個人の形態
このふたつが本書でいう〈ノマド化〉の概念である。そのような社会のなかに、いやがおうにも僕たちは巻き込まれつつある。そこで僕たちは、どうサバイブしていくのか?
ノマド化する時代を踏まえた新しい「働き方・キャリア」「ビジネス」「ライフスタイル」を研究し、実践していく会員制のコミュニティ「ノマド研究所」を主宰する著者が、東南アジア各国で生きる多くのノマドたちを、丹念に取材。満を持して世に送る、ノマド化する社会と個人の実態と、その時代を生きるためのヒント。
21 世紀をひらくディスカヴァー・レボリューションズ!シリーズ第 3 弾!
大石哲之
1975年生まれ。慶應義塾大学卒業後、外資系コンサルティングファーム、インターネットスタートアップ・エグゼクティブサーチファームの創業などを経て、現在は海外に拠点を移し、投資家としてプライベートな活動を行っている。著書に『3分でわかるロジカル・シンキングの基本』(日本実業出版社)、『過去問で鍛える地頭力』(東洋経済新報社)など20冊以上。