鉄塔の上に、男の子が座ってる??
鉄塔マニアの地味な伊達(だて)は中学校最後の夏休みを、ダラダラ過ごしていた。
しかし登校日の学校で、破天荒な同級生、帆月(ほづき)から「鉄塔のうえに男の子が座っている」と声をかけられる。
次の日から、幽霊が見えると噂される比奈山(ひなやま)も巻き込み、鉄塔の上に座るという男の子の謎を解き明かそうとするのだが??。
少年たちが殻を破り、自らの一歩を踏み出そうとした夏休みを、この上なく鮮やかに、そして爽やかに描ききった、青春小説の名作 ! !
書き下ろし短編、『まだ幽かな冬』も収録。
賽助
1979年生まれ。東京都出身。埼玉県さいたま市育ち。コントユニットとして活動した後、小説の執筆を開始。現在は和太鼓パフォーマンスグループ「暁天」所属。『はるなつふゆと七福神』にて第1回本のサナギ賞優秀賞を受賞し、作家デビュー。